星の写真を撮るのは、カメラを始めた方は敷居が高いように思っている方が多いようです。
確かに、オートでは撮ることができない被写体の一つであることは間違いないですが、コツさえ覚えると難易度の高い撮影ではありません。
是非、チャレンジをして下さい。
星景写真を撮るのに必要な機材
星景写真を撮るのに必要な機材は3つです。
・カメラ
・三脚
・レリーズ
・カメラ
最低限、上記三点があれば星景写真を撮ることができますが、カメラについては少しだけ条件があります。
マニュアルフォーカスが使える機種とマニュアルモードが使える機種
一眼レフでしか撮れないと思っている方も多いようですが、上の条件を満たせばコンパクトデジタルカメラ(通称コンデジ)でも構いません。
一眼レフと呼ばれる機種なら、入門機から確実に星景写真を撮ることができます。
・三脚
三脚については、使用するカメラによって変わってくるのですが、カメラを長く趣味にするという人なら、いいものを買っておいて損はないと思います。
「三脚は三度買いなおす」と昔から言われているくらいですから、出費を抑えたいなら、最初からいいものを選んでおいたほうがいいと思います。
私が使っている三脚は書いていますので、よろしければ参考までに読んで見て下さい。
記事のリンクはコチラ⇨ 三脚
買っておいて間違いのない、おすすめの三脚は以下の通りです。
コンデジから入門用一眼レフ
一眼レフ以上
私の愛用はコチラ
三脚ってこんなに高いの!?って思うかもしれませんが、三脚は大事に使えば10年以上は平気で持ちますし、機能もそんなには変わらないので、いいものを買っておくのがお勧めです。
現に私は10年以上使っている三脚が3本もあり、いまでも一番使う三脚は15年以上も経ってます。
・レリーズ
レリーズに関しては、正直、お使いの機種に適合すれば何でもいいです。
純正のレリーズはびっくりするくらい高いので、アマゾンあたりのサードパーティー品で良いと思います。
最悪なければ、2秒のセルフタイマーを使ってもいいですし、タイムラプス機能があるカメラなら、それを利用するのもいいですが、暗い場所の撮影は、意外なところで手間取ってしまうのでレリーズの使用をお勧めします。
・星景写真の撮影の設定・手順
設定
撮影モード マニュアルモード
ピント マニュアルフォーカス
(初心者の方は、混同しやすいので注意が必要・フォーカスも撮影モードもどちらもマニュアル)
シャッタースピード 20秒
F値 開放(お使いのレンズの一番小さい値)
ISO感度 3200
使うカメラやレンズによって、星が流れてしまうという事象が発生するので微調整が必要なのですが、まずは星景写真を撮るという事で、まずはこの設定で試してみてください。
微調整については、いずれ、別に記事を書きたいと思います。
手順
1 三脚に設置する(手振れ補正があるレンズはOFFにする。)
2 焦点距離はお持ちのレンズで一番広角側を使う(○○mmと書いてある、一番小さい数字)
3 マニュアルフォーカスで星にピントを合わせる
4 レリーズを使用して撮影を始める。
5 撮れた画像を確認(ピント・明るさ等)
ピントの合わせ方
星の撮影で一番難しいのは、「星にピントを合わせること」です。
星の撮影で挫折する人は、ピントを合わせられなかった人が多いようです。
・明るいうちの現場についた場合
オートフォーカスが使えるうちに現場入りした場合は、出来るだけ遠くにオートフォーカスでピントを合わせておいて、ピントリングを養生テープ等で固定します。
(一部のミラーレスカメラでは、レンズリセットという機能があり、電源OFFによりピントをリセットをしてしまうカメラがありますので、設定でレンズリセットをOFFにしておきましょう。)
・暗くなってしまって現場に着いた場合
現地で人口光がないかを探します。
波照間島などでないかぎり、日本国内であれば、どこかに人工光があるはずです。
人口光をみつけたなら、出来るだけ遠くの人口光にオートフォーカスでピントを合わせて、マニュアルフォーカスにしてピントリングを固定します。
・暗くて人口光もない場合
季節と時間にもよりますが、まずは惑星(木星・金星・火星・土星等)を探しましょう。
木星なら、だいたい-2等星から-3等星くらいなので、殆どのカメラのオートフォーカスが効きます。
惑星がなければ、シリウス等の明るい星を見つけて、ライブビューで大体の方向を見つけてピントリングを無限遠付近で探します。ライブビューに導入できたなら、画面を拡大して一番小さくなるところがピントが合った位置となります。
星景写真を撮るのに適した場所とは
星は光害がなければないほど、綺麗に撮ることができます。
「光害がないところって田舎に行けばいいんじゃない?」って安易に考えると、目で見て暗いと思っても意外と星が写っていない事があります。
何故でしょう?
少し離れた町の明かりが影響している事が多いのです。
星の撮影は、カメラの性能を活かして高感度で撮るので、目で見た通りには撮れないことがあります。
私が、新しい撮影場所を探すときは、Light pollution mapを参考にして探します。
このLight pollution mapを見ると、どこが明るくて、どこが暗いかがすぐにわかります。
ダークグレーに近づくほど光害が少ないという事になります。
関東圏での光害マップを見てみましょう。
関東圏に限って言えば、南アルプス付近が暗く、後は南伊豆方面と伊豆諸島ですね。
イメージからすると長野・山梨が空が暗いように思えるのですが、意外に明るいことがわかります。
星景写真の撮影のメインとなる夏の天の川や冬のダイアモンドは、東から昇ってきて南に沈んでいきますので、撮影地も暗いことが重要ですが、撮影する地点から見て東と南が暗いことが重要です。
そうなると、一番撮影地に適しているのは、南伊豆の東海岸方面、伊豆諸島となり、その次に南房総の東側海岸方面が撮影しやすいことになると思います。
天頂付近だけを撮るというのなら、Light pollution mapだけを見て決めればよいと思いますが、星景写真を撮りたいというのなら、撮りたい星の位置と地上の風景を考えなければなりません。
自分の撮りたい星景写真によっては、多少の光害や月あかりがあってもいい場合がありますので、それに合わせて、Light pollution mapを参考にしながら撮影地を決めると良いと思います。
まとめ
夜間撮影時の注意
星景写真は、当然暗いところで撮ります。
暗いところでは、思わぬトラブルに遭遇することもありますし、慣れるまでは普段ではありえないミスをしてしまう事もあります。
また、日常では考えられない危険もあります。
例えば、山に行けば獣害の被害、海に行けば、潮の干潮等。
初心者のうちは、熟練者と行くとか、友達と行くとか複数の人たちと行くようにしましょう。
また、撮影地によっては携帯電波の届かないところもあります。
必ず、出かける前に家族か友人に行先を伝えておきましょう。
初心者のうちは、旅行会社のツアーを利用するのはいいかもしれません。
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初心者の方はせめて手元が見えるくらいのところで練習して、真っ暗なところは避けてください。
暗闇の中で、カメラを操作するのはそう簡単な事ではありません。
まずは、普段からカメラを触っておき、どこにどのボタンがあるかを手に覚えさせておくことが重要です。
こうしておくと、余計な操作やいちいち明かりで照らすことをなく出来ます。
最初は自宅近くでも、比較的暗いところで星を撮る練習をしましょう。
星のピント合わせの練習は、お住まいの地域でも遠くの光源を星と見立ててするのもおすすめです。
撮影地に行って慌てないように準備をして行きましょう。
長い記事を最後まで読んでいただき有難うございました。
まずは、星を撮るという事だけに重点を置いて書いてみました。
まだまだ、お伝えしたいことはたくさんありますし、納得のいく星景写真の撮り方については書き足りていません。
星景写真を始める最初に一歩になればと思っています。
質問等があれば、お問い合わせからご連絡を頂ければと思います。
一緒に、星景写真を楽しみましょう。
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